早熟型日本ジュニアテニス


 ナショナルジュニアチームの合宿が今日、終了しました。じっくり練習風景を見ることは難しくて、ちょこ、ちょこのぞく感じでした。

お昼休憩に監督、コーチ、トレーナーの方々とお話をお伺いさせていただきました。私も最近、選手育成に関わる時間が増えたので、気になっていた低年齢の時期にやるべきこと、身体機能が整ってきた時期にやるべきことなどについて、お話を頂きました。

どうしても、今の日本のジュニアテニスの環境を考えると低年齢の時期に将来の投資をすることが難しく、早く結果を出さないと、ランキングやシードを得ることができない。

なので、低年齢時期に試合に勝たなければならない、勝たせなければならない練習を選んでしまう。

しかし、スキャモン発育曲線や身体機能の成長を考えると低年齢での試合結果が全てではないことは、多少勉強したテニスコーチはみんな知っているはずです。

じゃ、なぜコーチは低年齢で勝たせるようにしたがるのか? それは顧客ニーズだからです。

ジュニアテニスだって、需給バランスで成り立っているわけで、需要がなければ低年齢で勝たせるテニスを教えることはないでしょうね。

私が考えているのは、低年齢で勝つことが悪いといっているのではなく、低年齢、特に小学1.2.3年生くらいからスタートしないとテニスを始められないような、テニス普及システム、スクールしかなくなるのは、将来のテニス界のためには良くないと思うわけで、すでに小学5年生くらいでテニスしたいと思っても、受け入れ体制がないスクールがすでにあると思います。

今は勝つテニスよりも、様々な動作、機敏、俊敏な動き、目と手足の協調性など、テニスの技術を蓄えていく時間、という正論とジュニアテニスの仕組みとのアンバランスさが気になりますね。

勝手に早熟型日本ジュニアテニスと題してしまいましたが、私の勝手な印象です。

ますば、目の前にいる子供達が楽しくテニスを続けていける環境の持続が最優先ですが。

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