ハードコートの試合を通じて身につくこと

 1月11日 屋島ハードジュニアシングルス 12歳以下の部が行われました。
コロナ渦ということもあり、12名募集、少人数で行い、3面進行で予選リーグ3試合、順位リーグ2試合、1選手5試合!ハードコートで5試合とタフな大会でした。

ハードコートで練習、試合すると、特に12歳以下くらいの子供たちには変化が感じられます。
当然弾むボールが多くなるので、ボールが上がったところを速いテンポで叩く子供たち。
いつのまにか、ネットプレーが増える子供たち。ハードコートだと、こちらが教えなくても試合中に自分で判断し対応していくと自然に身につく能力がたくさんあります。

大人には不人気なコート(なぜか・・)ですが、子供たちの発育、育成においては、ハードコート、クレイコートが理想ですね。
伊達公子さんもハードコートについて早稲田大学で論文を書いています。
https://www.waseda.jp/tokorozawa/kg/doc/50_ronbun/2018/5018A317.pdf

屋島テニスクラブのプレーヤーズクラス(選手育成)で小学校3年生(9歳)から5年生(11歳)の子供たちのテニス熱が非常に高い!人数も多い。
スポーツ界ではこの年代の子供たちのことをゴールデンエイジと呼んでいます。
このゴールデンエイジと呼ばれている年齢でハードコート・クレイコートで経験して得ることが多いのではないかと思います。

ゴールデンエイジとは
9歳~11歳ごろに神経系の発達が急激上がる時期です。

「動きの巧み」「目で見て身体を自由に操る」
いわゆる、身体の調整(コーディネーション)です。
この身体の調整(コーディネーション)の要素は7つあり
①定位・・・周りの状況に対しての対応、空間認識力
②識別・・・操作性 道具の使いかた、ラケット面の操りなど
③変換・・・状況に応じて予測から判断対応
④リズム・・タイミングにつながる動作
⑤反応・・・限られた時間内で正確な動き(俊敏性・敏捷性)
⑥連結・・・スムーズに連続的な動き・滑らかさ(運動連鎖)
⑦バランス・陸上、空中での自分の重心位置の保持

ちょっと難しい話になりましたが、スポーツの指導上とても重要なことです。
7つの要素の順番はないと思いますが、ハードコートで練習すると特に、リズム・バランスで大きな違いがあると思います。

テニスの練習でリズムってなんだろう?
打つタイミングまでの時間、こういうボールを打ちたい!というイメージ作り。
ということは、呼吸が整ってこそリズムがある。
はぁはぁ、ぜぃぜぃしてたら、軽快なリズムやイメージ作りなんてできないですよね。
だから、リズムって呼吸が大きな影響を及ぼします。

テニスの練習でバランスってなんだろう?
よくコーチがバランスを崩さないように!って言ってますよね。
バランス=つりあい。スイング・動きと自分とのつりあいです。
ジャンプすればだれでも体制が崩れる、その崩れた体制を素早くもとにもどせるか、どうかです。

この2点がハードコートだと、効率よく行われるわけです。

足元が安定しているので踏ん張り(キック)と呼吸、バランスのつりあいが取れる。
低いボール、高いボールが繰り返されるので、自然に重心位置を移動させる能力が身につく。
ズルズルした足元ではないので、アウトバランスになった時に自覚できる。
相手が打つボールの変化が大きいので、リズムとタイミングが重要になる。
などなど、ハードコートで育つジュニアたちに期待したいと思います。

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